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第20回 「街の中の湿地 消滅の危機にある身近な自然」

大阪自然史博物館から植物学を専門とする長谷川匡弘さんを話題提供者に迎えて行われ、25人の老若男女が集いました。鹿児島からの旅行者で、たまたま商店街のポスターを見て立ち寄ったという方にもご参加いただきました。オープンスペースなので、興味深そうに覗き込んでゆく外国人観光客の姿も。

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今回のテーマは、会場の商店街のすぐ近く、徒歩でたったの15分の場所にある「天下茶屋湿地」。実は地元の人にもほとんど知られていない小さな湿地です。けれども、湿地の周辺では今でも水が滾々と湧き出ています。そもそも天下茶屋の地名は、豊臣秀吉が千利休に、この地で湧き出る名水で茶会を催させたいことに由来します。天下茶屋の湧水は、本当はとても由緒正しいのです。長谷川さんによると、この湧水は上町台地の地層の粘土層が、このあたりを南北に走る断層面で露出し、地下水が湧出しているのだそうです。

長谷川さんは、かつて大阪は上町台地の周りに大阪湾まで広大な湿地が広がっていたが、干拓事業で農地になり、やがて都市化が進むにつれて、農地もどんどん失われていった。東京や京都でも20%ある緑地面積は、大阪市では今や9%に。市内にある水田は全部合わせても長居公園程度しかない。大阪の公園で確認されるのは47%が外来植物で、どれも乾燥に強い植物ばかり。大阪は日本でも極端に緑の少ない乾燥した都市になってしまったと解説。

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その中にある小さな天下茶屋湿地には、非常に珍しいことに、ガマとコガマ、ヒメガマの3種が一緒に見られます。このうちコガマ(写真)は準絶滅危惧種に指定されているそうです。サイエンスカフェには、この湿地の保全のために活動されている「なにわの片葉葦保存会」の皆さんにも参加いただきました。また、保存会の大島さんからは、この貴重な湿地を発見した経緯と保全の困難な現状についてもお話しいただきました。

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長谷川さんは、都市に残された自然は、誰のために大切なのだろうかと参加者に問いかけました。長谷川さんは子どもたちのためにこそと力説。公園で大切に育てられた植物でなく、むしり取ってよい草、捕まえてよい生き物たちが身近に居てこそ、子どもたちの育つべき環境。小さくても良いから、学校帰りに立ち寄って遊べる自然が必要でなないかと。カフェ参加者からも、自分自身の経験から次々と発言。小学校の先生は、各地の学校で一時期取り組まれたビオトープの経験も紹介し、子供たちに学校で自然と触れ合わせることの難しさを発言しました。

サイエンスカフェ終了後、「なにわの片葉葦保存会」の磯上さんの案内で、天下茶屋湿地を見学しました。湿地では、ガマとコガマの穂を確認。周辺で豊かに水が湧き出ている場所を見つけることができました。また、地域では今も井水を飲み水としても利用していることも分かりました。豊かな湧水は、天下茶屋の財産なのですから、大切に守っていきたいものです。

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Tag:当日の様子  Trackback:0 comment:0 

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Author:zoomae
動物園前サイエンスカフェの企画運営をしています。
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